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小式部内侍
小式部内侍 こしきぶのないし
?~1025。平安時代中期の歌人。和泉式部の娘。母とともに、中宮彰子に仕えた。歌才をたたえられたが、若くして死去した。
登場作品
『宇治拾遺物語』
巻3-3 35話 小式部内侍、定頼卿の経にめでたる事
小式部内侍は、藤原教通と藤原定頼の両者と深い仲だった。ある日、教通が来ているときに、それと知らずに定頼が訪れたが、教通がいることを知って帰っていった…と思いきや、少し離れたところで声を張り上げて経を読み始めた。その見事さに小式部は、教通がいるのも忘れてうっとりしてしまった。
関連する人物
藤原教通
藤原定頼
巻5-12 81話 大二条殿に、小式部内侍、歌を読み懸け奉る事
上東門院のもとにいたときに、関係が冷めかけていた恋人・藤原教通に遭遇した。教通から「自分は病気で死ぬ思いをしたのに、どうして見舞いに来なかったのだ」と言われたので、当意即妙に歌を返して教通の愛情を復活させた。
関連する人物
藤原教通
上東門院
『小倉百人一首』
60 大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立
<大江山を越えて生野を通る遠い道のり。だから私は、母のいる丹波国は天橋立の地をまだ踏んだことがないし、もちろん母からの文(手紙)も見ていませんから!>
『金葉和歌集』雑上・550より。歌人として名をはせる和泉式部を母にもつがゆえに、小式部内侍が作る歌は母に代作してもらったものではないか、という噂があった。それをネタにからかってきた相手をやりこめた歌として有名。からかってやりこめられた相手とは、藤原定頼である。
関連する人物
和泉式部
藤原定頼