寛朝 かんちょう

  • 遍照寺僧正 へんじょうじそうじょう
  • 広沢の僧正 ひろさわのそうじょう

916~998。「かんじょう」とも。平安時代中期の僧侶。宇多天皇の孫。仁和寺・東寺・東大寺などで役職を歴任。名僧として敬われた。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻11-3 127話 晴明、蛙を殺す事

寺の若い僧たちが安倍晴明を試して、かえってやりこめられることになった。寛朝自身は、このできごとに関わっていない模様。

関連する人物  安倍晴明

巻14-2 176話 寛朝僧正、勇力の事

ある夕暮れ、仁和寺の工事の進捗をチェックしていたところ、追いはぎに襲われた。しかし、尻を蹴ると、追いはぎは工事の足場の中に落っこちてしまった。「年寄りだからと言って見くびるな」と言って、自分の衣をやって、追いはぎを追い払った。

『十訓抄』

第1 人に恵を施すべき事 1-21

一条天皇の御代の優れた僧の一人として紹介される。円融天皇の御代には、内裏で行われた祈禱の際に、降三世明王の姿として現れたという。

関連する人物  一条天皇 清少納言 紫式部 赤染衛門 和泉式部 小式部内侍 伊勢大輔 高階貴子 相模 出羽弁 小弁 馬内侍 江侍従 新宰相 兵衛内侍 上東門院中将 藤原斉信 藤原公任 藤原行成 源俊賢 良源 円融天皇 小大君 上東門院 大江匡衡 藤原道長 藤原有国 大江匡房 藤原頼通 源師房 藤原清隆 丹波雅忠 允恭天皇