安倍晴明 あべのせいめい

  • 晴明 せいめい

921~1005。平安時代中期の陰陽師。ずば抜けた能力をもっていたといわれ、その力で天皇や貴族に仕えた。神秘的な伝説を数多く残している。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻2-8 26話 晴明、蔵人少将を封ずる事

蔵人の少将という人物が、人の妬みを受けて呪い殺されそうになっているのに気づいて加持を行い、呪いを祓って少将を救った。

巻11-3 126話 晴明を心見る僧の事

屋敷に老僧がやってきて、「陰陽術を習いたい」と言った。自分を試そうとする老僧の魂胆を見抜いて、少しいたぶってやろうと考えた。そして、老僧が連れていた式神を隠してしまったので、老僧は弱りきって、結局晴明に心服することになった。

巻11-3 127話 晴明、蛙を殺す事

寛朝のもとに所用で行ったところ、若い僧たちが、陰陽術で蛙を殺すところを見せてほしいと言ってきた。そこで、草の葉をつみとり呪文を唱えて投げかけると、蛙はあっという間にぺちゃんこになり、若い僧たちは顔色を失った。 晴明の屋敷では式神をつかって家の用事をさせているらしいという話も付け加えられる。

関連する人物  寛朝

巻14-10 184話 御堂関白の御犬・晴明等、奇特の事

法成寺に入ろうとして異変を感じた藤原道長に呼ばれて、その原因を探る。占いで道長を呪詛する呪物が埋められていることを突き止め、さらに、術を使って紙を白鷺の姿に変えて呪物を埋めた者を探させた。それは晴明が予期した通り、芦屋道満のしわざであった。

関連する人物  藤原道長 芦屋道満 藤原顕光