古典作品登場人物名鑑

妹の中宮定子のもとにやってくる。のどかな春の日の折、桜の直衣・濃い紫の指貫・濃い紅の鮮やかな綾織物と華やかな装いだった。定子が女房たちに色紙を渡し、『古今和歌集』から頭に浮かんできた歌を書くように命じたことに対して清少納言から「どうしましょうか」とお伺いを立てられたが、「男子が口を出すことではないから、あなたたちが早く書いて差しあげなさい」と答えた。

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雨が降っていたので、退屈しのぎに、定子の局で管弦の遊びが催された。演奏を聴き、白楽天の詩の一節を口ずさんだ。

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中宮定子が庚申待ちをするということでやってくる。女房たちに題を出して歌を詠ませるが、清少納言がその輪に加わらず、定子もそれを許しているらしいことを知って不審がる。

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妹の中宮定子と東宮妃原子、さらに両親が集まっているところに、弟・隆家や息子の松君(のちの道雅)を連れてきて、そのまま出勤する。一条天皇が定子のもとから帰っていくときにはお供をする。

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清涼殿から現れた父の道隆に沓を履かせる。

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清少納言が中宮定子に出仕したばかりのあるとき、定子を訪ねてくる。隠れている清少納言に目をつけて、なんとかやりとりをしようと話しかける。

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父・道隆が積善寺で行う一切経供養に、息子の松君(のちの道雅)とともに参列する。一条天皇から定子に届いた手紙を取り次いだり、定子付きの女房たちの、二条の宮から積善寺への移動の差配を受け持ったりする。このとき、定子や定子の妹たち、道隆の正室・貴子などが居並ぶ前を、名前を読みあげられながら牛車まで歩いていくハメになったので、清少納言をはじめ女房たちは居心地の悪い思いをした模様。
積善寺には清少納言にとって姿を見られると具合の悪い人物がいたらしく、その人物の目を避けて車から降ろしてやるようにという定子の指示を受けた。そこで、少納言の姿を隠して定子の元まで連れて行った。

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あるとき一条天皇と中宮定子のもとに参上し、帝に漢詩の進講を行うなどして夜通し過ごしていた。夜が明けてきた頃、雑役の女童がこっそり隠していた鶏が突然鳴き出した。うたた寝していた帝が目を覚まし、「どうしてこんなところに鶏がいるのか」と問うと、「声明王のねぶりをおどろかす」と、当意即妙に歌い上げてみせる。
また、別のときには、月が明るい夜に、「遊子なほ残りの月へ行く」と朗詠する。
いずれも場に合った漢詩の一節を即座に引いていて、そんな才長けた伊周の姿を、清少納言は「すばらしい」と記している。

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