高階明順 たかしなのあきのぶ
- 明順の朝臣 あきのぶのあそん
生没年不詳。平安時代中期の官人。高階成忠の息子。高階貴子の兄。貴子の娘・藤原定子が一条天皇に入内したことで、外戚として権勢を得た。貴子の夫・藤原道隆亡き後、甥の藤原伊周を支えた。1009年、伊周に近い人々が敦成親王(のちの後一条天皇・藤原彰子所生)を呪詛する事件が起こったが、『栄花物語』には、明順がこの事件の首謀者と目されて藤原道長から叱責を受け、その数日後に亡くなったとある。
登場作品
『枕草子』
第95段 五月の御精進のほど
賀茂の奥地に屋敷を構えていて、ホトトギスの声を聴きに来た清少納言たちの訪問を受ける。近所に住む娘たちを連れてきて農作業の様子を見せたり、手ずから摘んだ下蕨を食事に出したりと、女房たちをもてなそうとした。