藤原道頼 ふじわらのみちより

  • 山の井の大納言 やまのいのだいなごん

971~995。平安時代中期の公卿。藤原道隆の息子。伊周定子らとは異母兄弟にあたる。祖父である兼家の養子になった。容貌・人柄ともに、優れた人物だったという。流行病によって25歳で早世した。

登場作品

『枕草子』

第100段 淑景舎、春宮にまゐりたまふほどの事など

一条天皇が中宮定子のもとから帰るときに、お召し替えの手伝いをする。
異母兄弟の間柄である伊周とも仲がよく、見栄えもよいにも関わらず、世間で伊周よりも劣っていると評価されているらしいことを、清少納言から気の毒がられている。

関連する人物  藤原原子 藤原定子 藤原道隆 高階貴子 藤原伊周 藤原隆家 藤原道雅 藤原周頼 藤原頼親 一条天皇

第124段 関白殿、黒戸より出でさせたまふとて

清涼殿から現れた父の道隆が現れると、ほかの公達とともに座って迎えた。

関連する人物  藤原道隆 藤原伊周 藤原道長 藤原定子

第260段 関白殿、二月二十一日に、法興院の

父・藤原道隆が積善寺で一切経供養を行った際、中宮定子の輿が寺に向かうのに先んじて、采女たちを乗せた馬が出発した。
その采女たちのひとりに、丹波重雅の恋人で、豊前(ぶぜ)という女性がいた。豊前が葡萄染(=禁色の紫に似た色)の指貫を着ているのに目を付けた道頼は、「重雅は禁色を許されたのだな」と、重雅のことをからかった。

関連する人物  藤原道隆 藤原定子 東三条院 藤原伊周 藤原隆家 藤原道長 【藤原道隆三女】 【藤原道隆四女】 藤原原子 高階貴子 藤原道兼 高階明順 丹波重雅 隆円 藤原道雅 高階信順 源則理