藤原師輔 ふじわらのもろすけ
- 九条殿 くじょうどの
908~960。平安時代中期の公卿。藤原実頼の弟。娘の安子が村上天皇の皇后となり、冷泉・円融両天皇を生んだことで、外戚としての地位を確立。子の兼通・兼家、孫の道長と、摂関を輩出することとなった。宮中の儀礼や作法をまとめて、九条流と呼ばれた。
登場作品
『宇治拾遺物語』
巻2-1 19話 清徳聖、奇特の事
清徳聖がけた違いの大食だと聞いて屋敷に招き、食事を捧げた。すると、実は聖自らが食べていたわけではなく、聖についている餓鬼や畜生たちに、聖が食べ物を与えていたのだった。周りの人たちにはそれらの姿が見えず、聖がとんでもない大食いに見えるので驚きあきれたが、師輔だけには餓鬼たちの姿が見えていて、聖のことを「ただ人ではない」と尊く思った。