源高明 みなもとのたかあきら

  • 西宮殿 にしのみやどの

914~982。平安時代中期の公卿。醍醐天皇の皇子。臣籍に入り、左大臣までのぼったが、安和の変によって失脚。大宰府に左遷された。裏には藤原氏の策謀があったといわれる。のちに帰京したが、政治の場には復帰しなかった。『源氏物語』の主人公・光源氏のモデルとする説がある。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻7-6 97話 小野宮、大饗の事 付 西宮殿・富小路の大臣等大饗の事

自邸の宴会の主賓に藤原実頼を招いた。しかし、実頼から「腰痛で庭での拝礼ができない。雨が降れば拝礼は略されるだろうから、その場合は行きましょう」と言われた。そこで、雨乞いの祈祷を行った。
また、同じ宴会で、庭の池の中島に生えた大きな松の木を、藤の造花で飾った。睦月に行われた宴会だったので本来藤は季節外れだが、興覚めなこともなく、たいそう見事な眺めだった。

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