藤原実頼 ふじわらのさねより
- 小野宮殿 おののみやどの
- 小野宮右大将 おののみやのうだいしょう
900~970。平安時代中期の公卿。太政大臣までのぼり、円融天皇の摂政も務めた。宮中の儀礼などに詳しく、その作法をまとめて小野宮流と呼ばれた。孫の藤原実資を養子として流儀を伝えた。
登場作品
『宇治拾遺物語』
巻7-6 97話 小野宮、大饗の事 付 西宮殿・富小路の大臣等大饗の事
宴会を開いたときに、弟・藤原師輔への贈り物とした衣を鑓水に落としてしまった者がいた。しかし、上等な絹だったので、ちょっと振るだけですぐに乾き、何の問題もなかった。
また、源高明が開いた宴会に主賓として招かれたが、「年のせいで腰が痛くて庭での拝礼ができない。雨が降れば拝礼は略されるだろうから、その場合は行きましょう」と答えた。高明のほうで雨乞いの祈祷をしたところ、当日、雨が降ったので、宴会に出席した。