藤原実資 ふじわらのさねすけ

  • 小野宮大臣殿 おののみやのだいじんどの

957~1046。平安時代中期の公卿。藤原実頼の孫で、のちに養子となった。朝廷の儀礼などに詳しく、賢人右府と呼ばれた。時の権力者・藤原道長にもやすやすと言いなりにならず、一目置かれる存在だったといわれる。日記『小右記』を残し、当時の貴重な資料となっている。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻10-8 121話 蔵人、頓死の事

御所の殿上の間で大勢集まって食事をしている最中に、蔵人の藤原貞孝が急死してしまった。ほかの殿上人や蔵人たちが穢れを恐れて逃げ出すなかで、藤原実資は下働きの者たちを呼び、野次馬の目を避けて遺体を運び出した。20日ばかりして夢に貞孝が現れ、死に恥をさらさずに済んだことに対して、泣く泣く礼を言った。

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