源顕房 みなもとのあきふさ
- 六条右大臣 ろくじょうのうだいじん
1037~1094。平安時代後期の公卿。源師房の息子。母は藤原尊子(道長の娘)。娘の賢子が白河天皇の中宮となり、皇子が堀河天皇として即位したことで、外戚として権力を得た。六条右大臣と呼ばれた。
登場作品
『十訓抄』
第1 人に恵を施すべき事 1-41
家人が供人を連れて自邸にやってきたときに、供人たちが庭の梅の木に小石を投げて実を落とそうとしたので、「あの者たちを捕まえろ」と言った。それを聞いてみんな逃げ出したのに、藤原盛重だけは、何事もなかったように振る舞ってゆっくり立ち去ろうとした。その肝の座った姿が目に留まり、家人に言って自分のもとに引き取った。
盛重はやがて成長し、優秀な従者となった。あるとき彼を試そうとして、「頭の白い烏がいるようだ」と声をかけた。これに対して盛重は「おっしゃる通りです」と答えた。その堂々とした返答ぶりに感嘆し、盛重を白河院に差し上げることにしたのだった。
関連する人物 藤原盛重
