藤原行家 ふじわらのゆきいえ

1029~1106。平安時代後期の官人。藤原家経の子。歌才に優れ、学識も深かった。

登場作品

『十訓抄』

第1 人に恵を施すべき事 1-24

白河院が宇治(にある藤原師実の別荘?)に御幸したときのこと、たいそう盛り上がったので、師実が、院にもう一日逗留することをお勧めした。しかし、「都は宇治の北にある。明日都に戻るのは、方塞がりで差し障りがある」ということで難色を示された。師実が残念に思っているので、行家は、喜撰法師の「都のたつみ」の歌を引いて、「宇治は都の南ではないから、差し障りはありませんよ」と申しあげた。院は、それならばと逗留を決めた。行家は、師実からお褒めにあずかったのだった。

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