藤原基経 ふじわらのもとつね

  • 堀川太政大臣 ほりかわのだじょうだいじん

836~891。平安時代前期の官人。藤原良房を養父とした。応天門の変で伴善男を失脚させて昇進した。陽成天皇のもとで摂政を務めたが、乱行を理由に天皇を廃して光孝天皇を擁立。関白となった。次の宇多天皇のもとでも関白を任じられたが、阿衡事件では天皇と対立した。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻15-6 191話 極楽寺僧、仁王経の験を施す事

流行病にかかって病状も重かったので、名のある僧たちが大勢祈禱に訪れた。自身の発願で建てた極楽寺には祈禱の要請が出ていなかったが、心配した僧が、自らやってきて、廊下の隅で仁王経という経を一心に読んだ。このおかげで快復したことを夢のお告げで知り、極楽寺の僧に衣を与えた。