登場作品
『宇治拾遺物語』
巻1-1 1話 道命阿闍梨、和泉式部の許にして読経、五条の道祖神、聴聞の事
『枕草子』
第287段 右衛門尉なりける者のえせなる男親を持たりて
右衛門尉であった者が、うとましく思っていた父親を、伊予国から都へ上る折に海へ突き落してしまった。この男が、盂蘭盆会※を迎える準備をしているのを道命が見かけて、皮肉若しくは哀れみをこめた歌を詠んだ。この歌について、清少納言は「おもしろい」と評している。
道命のエピソードは清少納言の聞き書きによるものらしい。
※地獄で逆さ吊りの責苦を受ける者を救うといわれる仏教行事。