堀河天皇 ほりかわてんのう

  • 堀河院 ほりかわいん

1079~1107。平安時代後期の天皇。在位1086~1107。白河天皇の皇子。父の譲位によって8歳で即位。院政を敷いた父が実権を握ったが、成長にともない、自ら政策を打ち出すなど熱心に政治に取り組み、「末代の聖王」と呼ばれた。和歌や音楽にも優れていた。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻10-3 116話 堀河院、明暹に笛吹かせ給ふ事

明暹が、自分がいろいろと調子を変えながら笛を吹くのに合わせて経を読んだので、彼を召し出して笛を渡し、演奏させた。見事に吹いてみせたのを見て感嘆し、そのまま笛を与えた。

関連する人物  明暹 幸清

『十訓抄』

第1 人に恵を施すべき事 1-38

あるとき、笛の名手として有名な勘解由次官明宗(伝不詳)を召しだして、笛を聴こうとした。ところが明宗はとんでもなく気の小さい人で、堀河帝の御前でぶるぶる震えてちっとも吹くことができない。そこで帝は一計を案じ、懇意の女房に明宗を呼び出させて、自分はこっそり隠れて笛を聴くことにした。すると明宗は、聴き手は女房だけだと思っているので思いのままに笛を吹く。その音色のすばらしいこと、帝は思わず感嘆の声を上げた。帝が聴いていることに気づいた明宗は、縮み上がって縁から転げ落ちたのだった。

関連する人物  源博雅