藤原惟規 ふじわらののぶのり

972?~1011。平安時代中期の官人。藤原為時の息子。紫式部の弟(兄ともいわれる)。勅撰集に複数の和歌が採られ、家集「藤原惟規集」を残す。

登場作品

『十訓抄』

第1 人に恵を施すべき事 1-45

風流人として有名だった。父為時が越後守に任じられて赴任するのに同行したが、途中で重病にかかった。「都にも恋しき人のあまたあればなほこのたびはいかむとぞ思ふ」という歌を詠んだが、いよいよ危ないとなって、近在から僧侶が呼ばれた。僧が浄土への旅路のことなど話して聞かせると、「その旅路に紅葉やら、松虫・鈴虫の声やらはありますか」と尋ねて僧を閉口させた。先程詠んだ「都にも…」の歌は、末尾の「思ふ」の「ふ」の字を書ききれぬまま息絶えてしまったのだった。

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