山部赤人 やまべのあかひと

生没年不詳。奈良時代の歌人。三十六歌仙の一人。身分の低い官人だったようだが、歌人として聖武天皇に仕え、旅先で自然の美しさを多く詠んだ。柿本人麻呂とともに歌聖と呼ばれている。

登場作品

『小倉百人一首』

4 田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ

<田子の浦に出て眺めわたせば、真っ白い富士のお山の高い峰に、白い雪が降り積もっていくよ>

新古今和歌集巻第6冬歌・675より。万葉集巻3・318に原歌「田子の浦ゆうち出でて見れば真白にそ富士の高嶺に雪は降りける」がある。