藤原清輔 ふじわらのきよすけ

  • 藤原清輔朝臣 ふじわらのきよすけあそん

1104~1177。平安時代後期の歌人。藤原顕輔の息子。六条家を継ぎ、和歌の指導者として藤原俊成と並び称された。『袋草子』『奥義抄』といった歌学書を著した。

登場作品

『小倉百人一首』

84 ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ いまは恋しき

<この先も生き長らえたならば、つらいことばかりの今も懐かしく思い出されたりするのだろうか。つらいと思っていた昔のあの頃のことも、今振り返ってみれば恋しく感じるのだから>

新古今和歌集巻第18雑下・1843より。「しのぶ」は「懐かしく思う、恋しく思う」という意味。今現在はつらい思いを抱えていても、時が経てばその思いも和らぎ、「あの頃はよかった」と恋しく思い出されるだろうという感慨を詠んだ歌。