在原業平 ありわらのなりひら
- 在原業平朝臣 ありわらのなりひらあそん
825~880。平安時代前期の歌人。六歌仙・三十六歌仙の一人。阿保親王(平城天皇の皇子)の息子。兄・行平らとともに臣籍に入り、在原の姓を得た。奔放かつ情熱的な人物で、美貌を伝えられる。官人としての学識よりは和歌に特化して才能を発揮したといわれる。『伊勢物語』の主人公とされる。
登場作品
『小倉百人一首』
17 ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは
<このようなことは、むかしむかしの神様の世にも聞いたことがない。紅葉の鮮やかで深い唐紅。その色で、竜田川の水面をくくり染めにするなんて>
古今和歌集巻第5秋下・294より。二条の后・藤原高子の屏風に紅葉の流れる竜田川の絵が描かれており、その絵に寄せて詠まれた歌という。