源通清 みなもとのみちきよ

  • 土佐判官代通清 とさのはんがんだいみちきよ

1123~? 平安時代後期の官人

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻15-5 190話 土佐判官代通清、人違へして関白殿に逢ひ奉る事

風流人として有名だった。あるとき、左大臣藤原実定から仁和寺での花見に誘われた。うきうきしながら破れ車に乗って向かっていたところ、後ろから車が2、3台やってきた。実定の車だと思い込んで「ああ、遅いですよ!」とはしゃいで扇で差し招いたが、実は、それらは関白殿の車だった。招かれたのを見た関白殿の従者が、馬で走ってきて通清の車のすだれを切り落としたので、あわてた通清は車から転げ落ちてしまい、烏帽子も落として大恥をかいたのだった。

関連する人物  藤原実定

『十訓抄』

第1 人に恵を施すべき事 1-43

たいそう色好みな人物だった。ある宮腹の女房に熱心に言い寄っていたが、相手はけんもほろろといった調子で全くなびいてくれなかった。ところがある晩、この女房を訪ねていくと、女官を通じて持仏堂に来るよう誘われた。うきうきしながら向かうと、ついに焦がれていた彼女が現れた…が、思いの外恥じらう様子がない。それどころか寧ろぐいぐいと道清に迫り、自ら袴の腰紐を解いて衣を開け広げた。あまりにも予想外のことに道清は呆気にとられ、「かくなるうえは」と思ったものの大したこともできずに終わってしまった。女房は機嫌を損ねて下がってしまい、道清は衣を抱えて逃げ出したのだった。
また別のときには、左大臣藤原実定から内裏の桜を見に行こうと誘われた。うきうきしながら破れ車に乗って向かっていると、後ろから車が2、3台やってきた。実定の車だと思い込んで扇で差し招いたが、実は、それらは関白殿の車だった。招かれたのを見た関白殿の随身が、馬で走ってきて道清の車のすだれを切り落とした。はずみで道清は車から転げ落ちてしまい、烏帽子まで落としてしまったのだった。
※源通清と同一人物のようですが、『十訓抄』での表記に合わせて「道清」としています。