下野厚行 しもつけのあつゆき

生没年不詳。平安時代中期の官人。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻2-6 24話 厚行、死人を家より出す事

隣人が亡くなったので弔問に訪れたところ、故人の子どもたちが、家の門が鬼門にあたるため出棺には都合が悪く、困っていることを知った。故人に恩義を感じていた厚行は、隣との境の垣根を壊して自分の家の門から出棺するように提案した。故人の子どもたちは恐縮し、自分の家族らは渋ったが、どちらも説き伏せ、本当に垣根を壊して自分の家の門から出棺させた。厚行の上司はこの話を聞いて、驚きあきれながらもその行動をほめたたえた。