真髪成村 まかみのなりむら

  • 成村 なりむら

伝不詳。平安時代中期に活躍したと思われる力士。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻2-13 31話 成村、強力の学士に逢ふ事

相撲節のために上京してきた力士たちとともに大学寮の前を通り過ぎようとしたところ、学生たちに通せんぼされた。相手はみな位ある貴族の子弟なので、無理に通るわけにもいかない。リーダー格の学生をチェックしつつ、いったん引き下がった。翌日、仲間の力士を増やして大学寮の前を通り過ぎようとすると、やはり、学生たちに通せんぼされた。そこで今度は無理やり通り抜けるために、リーダー格の学生を蹴飛ばそうとした。ところが、この学生が以外にもたいへんな力持ちで、前日の仕返しをするつもりが、却って散々に返り討ちにあった。結局成村も仲間たちも、這う這うの体で逃げ出したのだった。