藤原道信 ふじわらのみちのぶ
- 藤原道信朝臣 ふじわらのみちのぶあそん
972~994。平安時代中期の歌人。才能にあふれ、また、人柄・容貌にも優れて評価が高かったといわれる。しかし、23歳の若さで病死し、人々に惜しまれた。
登場作品
『小倉百人一首』
52 明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな
<夜が明ければ、やがてまた日が暮れて、そしてまた、君に逢える。そんなことはわかってる。でもさ、君と別れなきゃならない夜明けはやっぱり恨めしい>
後拾遺和歌集巻第12恋2・672より。雪が降るなか、一夜を過ごした恋人のもとから帰って贈った後朝の歌という。恋人へのひたむきな思いを詠んでいる。