藤原敦忠 ふじわらのあつただ
- 権中納言敦忠 ごんちゅうなごんあつただ
906~943。平安時代前期の歌人。三十六歌仙の一人。藤原時平の息子。音楽にも優れていたといわれる。
登場作品
『小倉百人一首』
43 あひみての のちの心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり
<あなたとようやく結ばれた。だから幸福しか感じないのかと思いきや、かえってあなたへの思いが募りに募る。今のこのもの思いに比べれば、あなたと結ばれる前のあのもの思いなんて、なんでもなかったんだ>
拾遺和歌集巻第12恋2・710より。「あひみる」は恋人どうしが結ばれるという意味。一夜を過ごしてなおさら燃えあがる恋心を詠んでいる。