春道列樹 はるみちのつらき

?~920。平安時代前期の歌人。

登場作品

『小倉百人一首』

32 山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり

<山中を流れる川に風がしがらみをかけている。…と思ったら、よくよく見れば、あのしがらみ。流れきれずにとどまる紅葉だったよ>

古今和歌集巻第5秋歌下・303より。「しがらみ」は「柵」と書き、川の流れをせき止めるために、木や竹などを用いて作った仕掛けのこと。ここでは、川の流れに乗れず、滞ってたまっている紅葉をしがらみに見立て、それを「風がかけたものだ」と表現している。