伝不詳。興福寺の僧か。
いたずらで、猿沢池のほとりに「○月○日に、この池から竜が昇るだろう」と書いた立札を立てたところ、大変な評判になった。はじめはほくそえんでその様子を見ていたが、当日、あまりにも方々から人が集まるので、「もしかして、本当に竜が昇るのではないか」という気分になって、自分も猿沢池に出かけていった。当然ながら、竜が昇ることはなかった。