高階俊平 たかしなのとしひら

生没年不詳。平安時代中期の官人。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻14-11 185話 高階俊平が弟の入道、竿術の事

俊平の弟が筑紫で算術(占いの一種)に長けた唐人に出会った。その唐人から算術を習うと、スジがいいので気に入られて、「あらゆる技を教えるから、一緒に唐に行こう」と誘われた。返事をうやむやにしているうちに、弟は京に上ることになった。唐人はなおも渡唐を誘うので、弟も「必ず筑紫に戻ってきます」と約束した。しかし、京で周囲の人に渡唐を止められた。俊平も、弟の行動を止めた。結局弟は、唐人との約束を破って筑紫には戻らなかった。唐人は怒り、弟に呪いをかけた。そのために弟は全く呆けてしまい、人からバカにされるようになってしまった。しかし、あるとき女房たちから嘲られたのに対して、笑いが止まらなくなる術をかけ、一矢報いたのだった。