生没年不詳。平安時代中期の歌人。物の名を和歌に詠みこむ物名歌の名手だった。
身分の低い家に上がりこんで鍋で煮てあるものを勝手に食べていると、家主の女性が帰ってきた。女性は相手が輔相だと知ると「それなら歌をお詠みなさい」と言った。そこで、当意即妙に詠みあげた。