大太郎 だいたろう

伝不詳。盗賊の統領。

登場作品

『宇治拾遺物語』

巻3-1 33話 大太郎、盗人の事

盗みをするために京の都を下調べしていたところ、裕福そうだが無用心で、しかも住んでいるのは女性だけと思われる屋敷を見つけた。しめたと思って、夜中に仲間たちとともに押し入ろうとしたが、何か嫌な予感がして、どうしても中に入ることができない。翌日の夜に出直して、勇気を奮って敷地の中に入ると、屋敷の中から何者かが弓を手入れする音が聞こえた。その音がなんとも恐ろしく、結局何もできずに逃げ帰った。翌朝、問題の屋敷の近所に知人が住んでいるので、その人に尋ねると、屋敷には、弓矢の名人である大矢のすけたけのぶがいることを知った。それを聞いて、改めて恐怖を感じたのだった。

関連する人物  大矢のすけたけのぶ